今回のテーマで、①過程が大事,②強みを生かす,といった内容を伝えてきました。ただ、お子様方が今後大人になり、社会人として楽しくうまくやっていくために、一番必要なことを今回は伝えていきたいと思います。
それはずばり「信頼・信用」です。個人的に、日本語として多少ニュアンスが異なるように感じるため、あえて両方書かせていただきました。
子供たちは大人を非常によく見ています。そして、大人が理由もなく何となく指導、教育していることに対して、少しずつ信用できなくなっていきます。
問題は子供たちが、信用できなくなってきたことを上手く伝える手段や能力が未熟なことであり、それでも彼らなりに勉強し、代わりの方法を、たとえそれが誤った方法であっても、各個人で学んでいきます。
例えば、
①.嘘を平気でつく。(怒られたくないから。自分を良く見せたいから。)
②.大人になって理不尽なことを自分の子に押し付ける。(自分がされたから。)
③.荒れる。(あえて悪いことをしまくる。人を傷つけて自分を発散する。)
④.引きこもる(誰も自分を助けてくれない。理解してくれない。)
等々といった内容になります。そして、このような方々は大人になるにつれて、社会人として信用されない辛さを味わうことになるわけです。
私も今までいろいろな方と仕事を共にしてきましたが、中に、平気で嘘をついたり主観を事実に混ぜたり、または気分で怒鳴ったりしながらお話しする方がいました。
知識もあるベテランの地位もかなり上の方でしたが、もしかしたら本人さえ気づいていないかもと思うくらい、何度も何度もそのような行為をされていたため、仕事仲間でありながら、私は最終的にその人が発するすべての言葉を信用できなくなりました。
そのため、会社内で自分だけのけものにされたりされましたが、自分の中では「それでもこちらの方がまし」と感じていたため、精神的に参ることはなく、味方も増えていき、逆にその方が、少しずつ周りから疎外されていきました。
子供のときに大人達に感じていたことを、大人になって忘れてはいないでしょうか?
「何で勉強しなあかんの?」→「将来何の役にも立たへんやん。」
「何で辛くて嫌なのに我慢しなあかんの?」
「何ですぐ怒るの?」→「そんな言い方しなくても私ちゃんと分かるよ。」
「何で嘘ついてるの?」→「気づいていないふりしているけど、僕分かるよ。」
「何で大人はよくて子供はダメなの?」
「何でゲームをしたらあかんの?」
「何で人の悪口を言ったらあかんの?」
→「大人たちも会社や政府の悪口をいつも言ってるやん!」
大人たちはみな未熟です。そして子供たちは、そんな未熟な大人たちを見抜いているからこそ、えらそうに上から目線で話したり、逆に変にへりくだったり迎合したりしている大人たちを信用しなくなり、一方で子供たち自身の人間形成も誤った方向に行ってしまうのではないでしょうか?
子供たちの支援として、大人たちはもっと自分に素直に正直に楽しく生きるべきだと思います。たくさん遊んで、過ちを犯すことも素直に受け入れ、健やかに涼やかに生きる。それが子供たちに伝わり、健全な大人が形成され、他の方から信頼されるようになるのではないでしょうか。