今回は、ぜひ保護者の方にお薦めしたい、お子様への勉強方法があります。
それは「読み聞かせ」です。
正直、これまでの講師生活の中でほとんど重要視しなかったことなのですが、あまりに効果が絶大なので、急遽書かせていただきました。
「ただこちらで読んで、本人は聞いているだけでしょ? それの何がいいの?」
と思われる方。至極もっともです。なぜなら私も最初はそう思っていましたから。
しかし! いざ行ってみると、非常に良いことばかり起こるのです! それも相当な短時間で。
よって今回は、「読み聞かせ」の利点をお伝えしたいと思います。
- 良いことその1…話が落ち着いて聞けるようになる。
お子様によっては、授業中落ち着いていられなかったり、先生の話を聞けなかったりする子がいるかと思います。それが落ち着いて聞けるようになってきます。
- 良いことその2…想像力が育まれる。
お子様が意味聞かせを集中して聞けば聞くほど、頭の中で場面を想像します。その刺激の積み重ねが、より正確でリアルな、一方でより独創性に富んだ想像力が育まれていきます。
- 良いことその3…いろいろな疑問が生まれる。
読み聞かせ中、その世界に没頭しているが故に、様々な疑問がお子様の中に生じてきます。物語に出てくる物であったり、登場人物の行動であったり、読めない漢字であったり。この「なぜ?」「何?」の積み重ねがより興味を掻き立て、その疑問が解消されることでさらに物語に没頭していくわけです。
- 良いことその4…分からないときにすぐに的確に質問をするようになる。
「分からないことは質問する」。思った以上にできないお子様は多いです。「質問」は「速度」と「正確さ(何が分からないのか?)」が大切で、さらに分からないことを自覚し相手に聞く「勇気」が必要になってきます。これらを育むことができます。
- 良いことその5…自分で読むようになる。
「読み聞かせ」は受動的です。上記のことがどんどん積み重なっていくと、「もっともっと」と先が知りたくなり、ついには自分で読みだすようになります。自身の欲を叶えるために行動するようになるのです。
- 良いことその6…ひらがなやカタカナ、漢字が読めるようになる。
自分で読むようになったら、読めない字が出てきます。そこまで興味がないときはこの時点で終わってしまいますが、読みたくて仕方ないときは、上記のように質問したり、もしくは自分で調べたりしながら読み続けます。その行動すらも時間的にもったいないので、すさまじい吸収力で覚えていくわけです。
- 良いことその7…説明や要約ができるようになる。
最終的に、「読み聞かせ」をしている親よりも話の内容に詳しくなってきます。そのときに、こちらが逆に質問するのです。「これどうやって読むの?」「何でこの人、こんな行動したの?」と。すると、自身の知識をフル動員して懸命に教えてくれます。教えながらも、本人自身がその拙さを理解しているので、「次はもっとわかりやすく」と思うわけです。
- 良いことその8…親子のコミュニケーションがとれる。
外で身体を使って一緒に遊ぶのも大きなコミュニケーションですが、家の中で、口と耳に特化したコミュニケーションは、特にお子様が、親の愛をめいいっぱい感じられると思います。また物理的な距離が近いのも、コミュニケーションをとる上で大きなメリットです。
いかがでしょうか? 行ってみた結果をざっと羅列してみました。
これは、実際起きた事柄であり、「読み聞かせ」について特に調べもせず書かせていただいたものです。
また、良いことばかり書きましたが、悪いことが本当にないのです。あえて言えばこちら側の「時間の確保」くらいかと。
ただそれも、お子様の健全な成長を考えたら微々たる投資ではないでしょうか。
しかしながら、ただ読み聞かせをするのではダメなようです。
次回は「読み聞かせの行い方,注意点」についてお話ししたいと思います。