今回は、親を含め、上司,先輩,支援者等のあらゆる「上に立つ」方々へお送りしたいお話があります。ただし、いつも言うことですが、ここでのお話は私の個人的思想ですのであしからず。
人間が集団生活を成り立たせるには、「リーダー」的な人間がいて、そこからピラミッド式に階級(※言葉的には非常に嫌ですが、分かりやすさを重要視してあえてこの例えをしています)が存在しています。このことをドイツ語で「ヒエラルキー」といいます。
そして、その集団がうまく機能するためには、各個人がその階級で己の役割をどこまで全力でこなせるかであり、それを担っているのが、「上に立つ」人間だと私は思っています。
つまり、「上に立つ」人間が、どこまでみんなをやる気にさせ、前向きに、楽しい気持ちにさせるかにかかっていると言いたいのです。
私は立場上、様々な悩み相談がきます。その中で多いものの1つが、「学校(会社)が嫌だ」というものです。具体的には、学校では「勉強が嫌い」「成績が悪い」「人間関係(友達,先生)が悪い」等、会社では「給料が(思っていたより)もらえない」「給料が増えない」「人間関係(上司,同僚,部下)が悪い」等言われ、最終的に「学校行きたくない」「会社辞めたい」「他に行きたい」という流れです。
今回、主旨がぶれるので本人の問題点は置いておきます。
このときに、よくよく話を聞いていると、彼らは極端な話「成績を上げたい」「お金がほしい」わけじゃないのです。事実こんなことを言います。「私はこんなにがんばってるのに…」。結局、がんばりを評価してほしいようなのです。
戦国時代の武将などは分かりやすいですよね。どれだけ部下を「鼓舞」し、「士気」を上げられるか。戦の勝利の1つの重要なカギとなります。現代でも同じです。最近の一般の上司は、部下に気を遣いすぎて併合している風潮があります。
つまり、非常に簡単に言えば、上司に必要なことは、みんなへの「言葉かけ」なのです。
介護,支援に携わっている方の中では当たり前のことですが、他人の話を聞くのに「傾聴,共感,理解」が必要であることを学びます。また、「相手に寄り添う」といった言い方もします。最近では、「一緒に考える」や「過程が大事」なんてことも言っています。
それらは全て、「言葉かけ」が最初です。そこから相手がどう思っているかを聞くことで、解決の糸口を見つけ、一緒に解決していく方法を考え実行していく。
そこに、「お金」や「成績」は直接絡んできません。不純物,異物の感覚です。この感覚が分かるでしょうか?
分かり易い例えで言えば、「忙しいから」と夕食時に食卓にお金を置いている家庭と、「忙しいけど」と時間を割いて一緒に夕食を取る家庭と、どちらが子供にとっていいのかということです。
このブログで何度も言ってきてはいますが、言葉は非常に重要です。
発言が汚い人はそれだけで人生うまくいかないですし、言葉が適切な方は、それだけいつも相手のことを考え、どのような言葉を使うのがいいのかを常に模索しています。
自分のお子さんや生徒、部下や後輩への指導でうまくいかないと悩んでいる方がもしいたなら、まず言葉をかけてみてはいかがでしょうか?