みなさんお久しぶりです。長い間更新が滞ってしまいました。昨年、特に後半にあまりにいろいろなことが起きまして、書く気力まで起きなかったというのが本当のところです。2023年が始まっても状況は変わらずむしろ悪くなる一方で、心身は疲れ続けてしまっていますが、そんなんでは自分らしくない!ということで、半ば無理くり文章を打ち始めてみました。遅ればせながら、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 実は、書く気力がないとは言いながらも、途中のものが10個くらいあるんです。ただ内容が重すぎたり難しすぎたりで、うまくまとまっていないのが現状です。

 今回も、あるものを書こうとして、途中まで書いてうまくまとまらず、「あー、やーめた」と、休憩気味にネットを見た、そのときのお話をしたいと思います。

 「ザイオン・クラーク」

 知っている方はいるでしょうか? 少し前にネットニュースで出てきた方ですので、興味をひかれた方は見て知っているかもしれません。私はそこに書いてある内容のあまりの衝撃に思わず見てしまいました。

 「下半身がない男、総合格闘家デビュー、勝利をつかむ」

 …意味が分かりません。マンガでもこんな突拍子もないマンガは売れません。しかし、事実のようなのです。

 

 ネットを見てみると、彼は、何個ものギネス記録を打ち立てています。また、写真も掲載されていましたが、体つきは重量級のファイターを思わせるような、生半可な努力では得られないであろうきれいな立派な筋肉の鎧を持っています。

 彼の下半身がないのは生まれつきの先天性のようです(尾部退行性症候群)。そして、ここからが中々きついのですが、それが原因で両親から捨てられ、17年にわたり9つの施設や里親をたらいまわしにされてきたそうです。その上、他の人から殴られたりなどのいじめに遭ったり、飢えていたりと、非常に辛い状況に置かれたり過酷な経験をしてきたようです。

 彼はいじめについてこう話しています。

 「そのいじめに対処する最善の方法は、それをばねにして自分を高めること」

彼はその後、後に法的に養子になるキンバリーさんという里親に出会い、彼女のサポートの元、大学にも行き、そこでレスリングに出会い、大学最後にはトップ8まで上り詰めたとのこと。そのあとに格闘家に転身し、デビュー戦で30対27という大差の判定で勝利をおさめたという流れです。

最近、障がい者の方に対して思うところがあります。それは、

「甘えすぎていないか?甘やかしすぎていないか?」

ということです。

 ザイオン・クラークさんのすばらしい能力の1つに、「逆境に屈しないこと」があげられます。下半身がないだけでも十分すぎるほどの精神的ダメージを負うのに、彼はさらに施設をたらいまわしにされ、いじめにまで遭っていた。この状況、普通なら病みます。この「普通なら」が曲者で、これが戦後だとしたらどうでしょう。彼もそうだったと思うのですが、「病んでる暇がないくらい、必死に生きてきた」というところではないでしょうか。

 現代、この日本において、それほど必死に生きる状況というのは与えられにくい。それだけ日本という国が豊かな証拠なのですが、豊かだからこそ、「普通」のレベルが上がってしまい、病みやすい環境になっていっているのではないでしょうか。

 もっと、1人1人が個人でも生き抜く「強さ」を持つことが必要なのではないかと、私は個人的に思います。特に障がい者の方に対して、あえて思います。障害があるからこそ、「魚を釣ってあげるのではなく、魚の釣り方を教えてあげる」方法を教え、体験させてあげるべきかと。実際、さまざまなお子さんを見てきましたが、現在では虐待と言われかねない育て方をしてきたお子さんは、確かに強いです。ガンガン叱られて、痛い目も遭って、それらを体験したお子さんは強いです。

また、若いときに辛い目や痛い目にあっていると、大人になった時に、決して破ってはいけない境界線を越えません。逆に子供のころ優等生のような子は、場合によっては危険です。私の知っている方で、もちろん名前なんて出せるわけありませんが、普段から穏やかでまじめでここぞというというときに正義感を出す男気のある方がいましたが、その方は裏であまりに非人道的な行為をされていて、その上肝心なところで逃げ出すという、男気なんてとんでもない、自分のことしか考えない悲惨極まりない性格の方でした。

「痛い目を見ることで、辛い目に遭うことで成長する」

このことを教えるべきなのかもしれません。一度みなさんも、ザイオン・クラークさんのことから考えてみてはいかがでしょうか。