いきなり私事で恐縮なのですが、10月30日より入院、31日に手術をする羽目になってしまいました。入院期間も1ヶ月と長く、その間授業ができないということで、塾生の皆様には本当にご迷惑をおかけしています。すみません。 

 せっかくの貴重な経験をさせていただいたので、入院を通して感じたこといろいろブログで書いていこうと思います。今回は、「リアルな体験」です。 

  

 手術直前まで、私はお風呂にも入り、トイレにも行き、自由に寝起きできる、そんな「当たり前」の生活を送っていました。手術自体は1時間30分くらいで終了しましたが、全身麻酔と治療のためにどうしても身体を傷つけるので、その予後の注意から、尿道に管を入れ、常時心電図を測り、手術部位は神経ブロック麻酔?でまったく動かせない状態でした。 

麻酔から覚め、この状態に気付いたのが13時ごろ。そして、これらの装置が取れ、自分で歩けるようになったのが、次の日の昼頃。その間たったの24時間ほどですが、本当に地獄でした! 

何が地獄か? それは「何もできない」ことです。 

・安静のため起き上がってはいけない。 

・寝返り打とうにも手術部位が大きく固定されていて、装置もいろいろ付いててできない。 

・トイレにも行けない。(尿管入れて垂れ流し状態です) 

・思うように食事もできない。(介助なし。右手のみ(箸は左利き)。体起こせない) 

・寝れない。 

・暇つぶしができない。 

・ずっと仰向けのまま。 

この状態で手術後24時間。いくら何でもずっと睡眠がとれるわけではないので、目覚めてからの時間の経過の遅さには、本当に参りました。今までの体感で1時間たったやろと感じ、時計で確認するとまだ10分しかたっていない地獄。頭に思い浮かんだのは「拷問」と「気が狂いそう」の2つでした。何とか3時間ほど過ごしましたが、あまりに辛く、スマホを手元に持っていただくためだけにナースコールで看護師さんを呼んでしまいました。何度も何度も謝罪と感謝を伝えました。それでも右手だけではまともに扱えず、30分ほどしかもちませんでした。 

 食事は、夕食と次の日の朝食をいただきましたが、もちろん介助はなし。リモコンでベッドを起こすのですが、左手に激痛が走るギリギリまでベッドの上半身をあげ、それでも30度くらいしか上げれなくて、その状態の中、利き手じゃない右手でご飯をいただく。こぼしてしまったら一巻の終わり。何せ動けないので、着替えやら布団やらシーツやら交換すらどうするのか想像もできない。その緊張感の中、みそ汁をいただく。ご飯も地獄でしたね。なぜか涙が出そうになりました。 

 そして11時。心電図や尿管などの身体に取り付けられていたあらゆる装置がはずれ、やっと端座位になったとき、圧倒的な安堵感、幸福感に包まれ、「はああああぁぁぁ~~~」と大きく大きく息を吐きだしました。 

  

 たったの24時間の寝たきり絶対安静。たったそれだけの時間で、気が狂いそうになるほどの拷問のような時間を体験できました。次回は、そこから気づいた「ありがたみ」についてお話ししたいと思います。