「過去は変えられない。しかし、未来は変えられる」

という言葉があります。よく聞く言葉で、過去に問題行為をしてしまった人に対して、悔い改めよ的な言葉ですね。

 ただ、ある成功者の方がこのように言っていました。

「過去は変えられる。しかし、未来は変えられない」

私は、その普通とは逆な言葉に惹かれ、どういう意味なのかをその方の話を聞いて理解し、同感し、そのように自分も行動して、同様に成功してきました。

しかし、つい先日、ふと「これら2つは、実は同じこと言っているんじゃないか?」ということに気付きました。今回はそのお話をしたいと思います。

「過去は変えられない」のは、「事実として起きてしまった出来事だから」なのは、皆さんご承知のとおりです。

 ・万引きをして捕まった事実は変えられない。

 ・大切な人を傷つけてしまったのは事実。変えられない。

 ・自分のせいでチームが負けた事実は変えられない。

具体的にはこのようなところでしょうか?

 それに対して、「未来は変えられる」というのは、

 ・自分の行動を悔いて、今後に生かすことができれば未来は変えられる。

 ・考え方を改めて、新しい自分でスタートすれば未来は変えられる。

みたいなになるのではないでしょうか。

 では、「過去は変えられる。未来は変えられない」とはどのような意味なのでしょうか?

 この成功者は

「過去に起きた出来事に対して、自分はどのように思うこともできる。つまり、現在の自分の考え方によって、良いようにも悪いようにも捉えることができる。それが自分の未来を決定する」

というようなことを言っておりました。

 どういう意味かより分かり易く言うと、例えば、「罪を犯してしまった」という過去があったときに、

 「そんな過去がある俺はダメな人間だ」

と思っていれば、未来もダメ人間になる。

 「痛く辛い思いはしたが勉強もできた。自分のような過ちを他の人に味わってほしくないか

  ら、勇気を出して他の人にも伝えよう」

という思いの人は、未来は好転するかもしれない。

ということです。楽観的にとはいいすぎかもしれませんが、どんな苦難にも前向きに捉えれば、プラスに捉えれるし、逆なら、同じ現象が起きても悪い方にしか考えないから現実もどんどん悪化するということです。

  これら2つを見て、何か気付くことはありませんか? それが、冒頭に私が言った、「2つは同じことを言っている」ということにつながるのですが、どうでしょう?

 答えは、どちらも「現在の考え方」が鍵となっているのです。

 「過去は変えられない」。けれど、自分がその過去に対して「今」、真剣に向き合うことができれば、「未来は変えられる」

 「過去は変えられる」。それは、「今」の自分の考え方で過去はどのようにも捉えることができるから。その捉え方が未来を決める。つまり「未来は変えられない」。

 大事なのは「今」なのです。今自分がどう思っているか? まずはあらゆることに対して自身に問いかけてみましょう。心に受けた大きな傷もあれば、他人を傷つけた事実を今悔いているかもしれません。それらの「今」の自分の思いを、できる限りすべて前向きに、プラスに、楽しく、他人のために、自分のために、考え方を変えることができたとき、その人の未来は明るく楽しく成功した未来になるということを、この2つの言葉は言っているのです。

 

 「今」の自分の考え方を、常に注意し、大切にしてください。